頭痛は医学的に治療すべき疾患です
頭痛は寝不足の日に起こることもあれば、かき氷を食べた時に起こることもある、日常的な症状です。その一方で、最初の診断や治療が遅れると、最悪の場合は命に関わる病気の初期症状であることもあります。また、片頭痛の患者さんが適切な薬物を使用しないことで、日常生活に支障をきたすこともあります。
頭痛の分類
頭痛は「国際頭痛分類」というものに準拠して分類・診断され、300種類を超える頭痛があると言われています。大きく分けると以下の3つに分類されています。
二次性頭痛
二次性頭痛は、くも膜下出血など、他の原因疾患があって頭痛が生じる頭痛です。
患者さんは頭痛を症状として訴えますが、私たち医療者は頭痛を疾患として捉え、適切な診断治療を行うことが重要であると考えています。
頭痛診療には問診が大きな役割を果たしますが、それに加えて、MRIをはじめとする画像検査を行うことが危険な二次性頭痛を診断する上で重要な役割を果たします。
二次性頭痛については下記からご覧いただけます。
患者さんに教えて
いただきたいこと
頭痛で「困っていること」や「受診された目的」をぜひ教えてください。
子どもの送り迎えができない、仕事中に頭痛が起きて集中できない、家族で遊びに行けないなど、頭痛が原因で困っていることは様々だと思います。
また、ご家族に脳卒中などの脳疾患を発症された方がいらっしゃり、頭痛が続いているので心配されている方もいらっしゃると思います。 患者さんの訴えに耳を傾け、一緒に症状の改善を目指したいと考えています。
頭痛外来について
慢性的な頭痛の多くが片頭痛や緊張型頭痛などの一次性頭痛です。
慢性的な頭痛を有する患者さんは日本で4,000万人と推定されています。そのうち840万人が片頭痛の患者さんであり、そのうち70%以上が頭痛のせいで日常生活に影響が出ていると言われています。
また、片頭痛発作によって毎日60万人の日本人が苦痛を感じ、日常生活を妨げられていることで毎年約2,880億円の経済的損失をもたらしているという報告もあります。
このように頭痛に苦しんでいる患者さんは多く、社会における負担も大きいにも関わらず、頭痛に関する医療はあまり認知されていません。多くの患者さんが「いつもの大したことのない頭痛」として、苦痛を我慢して日常生活を送っていらっしゃいます。頭痛は「医学的に治療すべき疾患」です。
頭痛でお悩みの方はお気軽に当院でご相談ください。