椎骨動脈解離とは?

首の後ろには、脳に血液を送る椎骨動脈という血管があります。
椎骨動脈解離とは、この血管の内側の壁が裂けてしまう状態です。

裂けた部分に血液が入り込むと、

  • 血管が細くなる

  • 血の流れが悪くなる

といったことが起こり、脳卒中の原因になることがあります。


なぜ若い人でも起こるの?

交通事故のような大きなケガだけでなく、

  • 首をひねる

  • ストレッチ

  • スポーツ

  • 強い咳やくしゃみ

といった日常の動作がきっかけになることがあると、論文でも報告されています。


どんな痛みが多い?

エビデンスレベルの高い研究では、
最初の症状として「後頭部や首の痛み」が非常に多いことが示されています。

特徴は

  • 急に始まる

  • これまで経験したことがない痛み

  • 左右どちらか一方だけ

  • 数日〜1週間以上続く

場合によっては、
めまい、ふらつき、しびれ、話しにくさ
が出ることもあります。


MRIが大切な理由

椎骨動脈解離は、CTでは見つかりにくいことがあります。
一方、MRIやMRAでは

  • 血管の壁の異常

  • 血流の変化

を詳しく調べることができ、国際的なガイドラインでも第一選択の検査とされています。


後頭部の痛みで考える鑑別(他の原因)

後頭部が痛いとき、次の病気も区別する必要があります。

  • 緊張型頭痛:肩こりと一緒に起こりやすい

  • 片頭痛:ズキズキする、光や音がつらい

  • 後頭神経痛:電気が走るような痛み

  • くも膜下出血:突然の激しい頭痛

  • 脳梗塞・脳出血:しびれや言葉のもつれ

  • 首の病気(頚椎症など)

  • 帯状疱疹最初は発疹が出る前に後頭部の痛みだけが出ることがあり、数日後にブツブツが現れます

特に帯状疱疹は初期に頭痛と区別がつきにくいため、重要な鑑別です。


まとめ

多くの後頭部の痛みは心配ありません。
しかし、
「突然」「いつもと違う」「片側だけ」
という特徴がある場合は注意が必要です。

論文でも、椎骨動脈解離は早期発見がとても重要とされています。
姫路頭痛や首の痛みが気になる方は、MRIによる評価を受けることで安心につながります。

お困りの際は姫路駅前みどり脳神経外科クリニックにご相談ください。 

 

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