「最近、同じことを何度も聞いてしまう」「約束を忘れることが増えた」
このようなもの忘れをきっかけに、姫路エリアでも医療機関を受診される60歳前後の方が増えています。

アルツハイマー型認知症(Alzheimer’s disease:AD)は、認知症の中で最も頻度が高く、ゆっくり進行する神経変性疾患です。

近年は、早期段階を対象とした新しい治療薬が登場し、診断と治療の考え方が大きく変わりつつあります。

 

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アルツハイマー型認知症の初期症状

エビデンスに基づく研究では、ADの最初期には近時記憶障害(最近の出来事を覚えにくい)が最も目立つことが示されています。

  • 同じ質問を何度もする

  • 物の置き場所を忘れる

  • 予定や日付が分からなくなる

一方で、昔の記憶や社会的マナーは保たれていることが多く、「年のせい」と見過ごされやすい点が特徴です。進行に伴い、遂行機能障害(段取りが苦手になる)、見当識障害、感情変化などが加わります。


病態(なぜ起こるのか)

アルツハイマー型認知症では、脳内に

  • アミロイドβの沈着

  • リン酸化タウ蛋白の蓄積

が生じ、神経細胞の機能低下と脱落が進行すると考えられています。これらの病理変化は、症状が出る10年以上前から始まることが、多くの病理学的・画像研究で示されています。

 

 


鑑別診断の重要性

「もの忘れ=アルツハイマー型認知症」とは限りません。他にも以下の疾患との鑑別が必須とされています。

  • うつ病・不安障害(仮性認知症)

  • 薬剤性認知機能低下(睡眠薬、抗不安薬など)

  • 甲状腺機能異常、ビタミンB12欠乏、貧血

  • 睡眠時無呼吸症候群

  • 脳血管性認知症

  • 正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫、脳腫瘍

これらの中には、治療により改善が期待できる疾患も含まれます。

 

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MRI検査の役割

認知症診療において、脳MRIによる構造評価が推奨されています。
MRIでは、

  1. 治療可能な疾患の除外(血腫・腫瘍・水頭症など)

  2. 脳萎縮の分布評価(アルツハイマー型を示唆する所見)

  3. 脳血管病変の有無

を確認します。
※経過観察のためのMRIは、症状や進行速度に応じて判断します。


最新治療:レケンビ・ケサンラとは

近年、レケンビ(レカネマブ)ケサンラ(ドナネマブ)といった、アミロイドβを標的とする抗体医薬が登場しました。
これらは、

  • 軽度認知障害(MCI)

  • ごく早期のアルツハイマー型認知症

を対象に、病気の進行を一定程度抑制する効果が、臨床試験で示されています。一方で、

  • 投与適応の厳密な判断

  • アミロイドPETや髄液検査による病理確認

  • 副作用(ARIAなど)への厳重なモニタリング

が必要です。

 

当院では適応となる可能性がある患者さんは、高次医療機関へのご紹介が可能です


当院での対応と高次医療機関への紹介

当院「姫路駅前みどり脳神経外科クリニック」では

  • 問診

  • 簡易認知機能評価

  • 血液検査

  • 脳MRIによる画像評価

を行い、アルツハイマー型認知症が疑われ、抗アミロイド抗体薬の適応が考えられる患者さんについては、速やかに高次医療機関へ紹介します。
「まずは状態を正確に知る」ことが、最新治療につながる第一歩です。


まとめ(姫路で、もの忘れ・認知症が気になったら)

アルツハイマー型認知症は、

  • 早期診断

  • 正確な鑑別

  • エビデンスに基づく治療選択

によって、将来の生活設計が大きく変わります。
「年のせいかも」と感じる段階こそ、受診のタイミングです。
姫路でもの忘れ・認知症が気になる方は、MRIを含めた評価が可能な医療機関へ、ぜひ早めにご相談ください。

 

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