前庭性片頭痛とは?
前庭性片頭痛(Vestibular Migraine)は、片頭痛の一種で、めまいや平衡感覚の異常が主な症状として現れます。一般的な片頭痛とは異なり、頭痛を伴わない場合があるため、診断が難しいことが特徴です。
主な症状には以下があります:
- めまい(回転性、浮動性、あるいは平衡感覚の喪失)
- 視覚のゆがみ(光が眩しく感じる、視界が歪むなど)
- 音に対する過敏性(音が不快に感じる)
- 頭痛を伴う場合もあるが軽度のことが多い
症状は数分から数時間続くことがあり、日常生活に大きな支障をきたします。
なぜ前庭性片頭痛が起こるのか?
前庭性片頭痛の原因は完全には解明されていませんが、片頭痛と同様に脳の血管や神経の異常な反応が関与していると考えられています。特に、脳幹や前庭系の過敏性が関係している可能性が指摘されています(Lempert et al., 2012)。また、ストレスや睡眠不足、ホルモンバランスの乱れが引き金となる場合もあります。
診断と治療法
前庭性片頭痛の診断は、専門医による問診や神経学的検査が重要です。姫路駅前みどり脳神経外科クリニックでは、MRIを用いて他の疾患を除外し、片頭痛の診断基準と照らし合わせることで確定します。
治療法としては以下が挙げられます:
- 片頭痛予防薬(βブロッカーやカルシウム拮抗薬、CGRP製剤)
- 生活習慣の改善(規則正しい睡眠、ストレス管理)
姫路での診療をご希望の方へ
めまいやふらつきに悩む方は、ぜひご相談ください。当院では、怖いめまいの原因を除外した上で治療法をご提案します。
参考文献
- Lempert, T., & Neuhauser, H. (2012). Epidemiology of vertigo, migraine and vestibular migraine. Journal of Neurology, 259(1), 3-4.
- Dieterich, M., & Brandt, T. (2015). The dizzy patient: don’t forget disorders of the central vestibular system. Nature Reviews Neurology, 11(10), 613-622.